明石市

明石市

－兵庫県明石市の概要－

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明石市の概要

明石市は東経１３５度の日本標準時子午線上にあり、瀬戸内海に面し温暖な環境に恵まれ、万葉歌人柿本人麿によって多くの歌が詠まれた風光明媚な都市です。

明石市の人口は約３０万人、面積は４９．２４ｋm2、周囲は６０．４ｋｍ。最長距離は、東西１５．６ｋｍ（海岸線は１５．９ｋｍ）、南北で９．４ｋｍあり、東西に細長いまちを形成しています。

明石市は大正８年１１月１日。全国で第８１番目、兵庫県下で４番目の市として市制が施行され、当時の人口は約３万２千人、面積は７．７ｋm2しかありませんでした。

その後、昭和１７年に１村（林崎村）を、昭和２６年には３町村（大久保町、魚住村、二見町）をそれぞれに合併して、今日では人口約３０万人、面積４９．２４平方キロメートルを擁する中堅都市に発展し、昭和３５年以降は、企業進出、住宅開発に伴う阪神都市圏からの人口流入などを受け、住宅都市・産業都市としての著しい成長を遂げました。

瀬戸内海に面した明石市は、明石海峡をはさんで淡路島や世界一長い吊り橋、明石海峡大橋を眼前に望むことができます。また、東西約１６ｋｍに及ぶ風光明媚な海岸線を利用した公園、散歩道、サイクリングロードなどが整備され、マリンスポーツや観光の拠点都市としての機能を発揮する海峡交流都市です。

明石の歴史は大変古く、屏風ヶ浦海岸では旧石器時代の原人の腰骨が発見されました。また、この近くから明石象の化石など、ほ乳類や植物の化石が多数発見されています。
>>明石市立文化博物館、浜の散歩道・播磨サイクリングロード

古代明石原人から、万葉の神秘、源氏物語の舞台にと古い歴史をもつ明石は、江戸時代には小笠原家１０万石（後に松平家８万石）の城下町として栄えました。明石市内にはいたる所に由緒ある史跡や名勝がたくさん残されています。
>>明石公園と明石城、明石城（巽櫓と坤櫓）

現在に於いても明石市は阪神都市圏と播磨臨海地域との接点に位置すし、さらに海を隔てて淡路・四国と結ぶ位置にあり、海陸交通のうえで重要な拠点となっています。
>>明石港旧灯台とたこフェリー

明石市の漁業

明石市は瀬戸内海・明石海峡に面し、東に大阪湾､西には播磨灘があり、この海域は複雑な潮流と地形に形成された多くの産卵場、育成場があり、自然環境にも恵まれ古くから漁業が盛んに行われていました。明石の漁業のはじまりは、柿本人麿らの作歌や上の丸からたこつぼ型土器が発見されたことなどから、古代から播磨灘の「鹿の瀬」に近い明石の海岸では漁業が盛んに行われていたといわれています。

気候が温暖で潮流の変化が大きい瀬戸内海では、小型船による底びき網漁業、船びき網漁業、刺網漁業、一本釣り漁業の他、網、つぼ、かごなど多種多様な沿岸漁業と、ノリ、ワカメなどの養殖、さらに、タイやヒラメ、クルマエビなどの栽培漁業も行われています。

明石ダイ、明石ダコを始め、イワシのシラス（チリメン）、イカナゴ、アナゴ、カレイなどの魚が水揚げされ、それに伴い水産加工業も盛んに行われ、ノリ、チリメン、イカナゴの釘煮（くぎに）などが明石の名産になっています。

播磨灘と鹿の瀬

大阪湾と播磨灘を結ぶ明石海峡は、幅が約４kmで潮流の速さは最大で毎秒４・５ｍにもなります。この潮流が直接ぶつかる林崎漁港前一帯は、激しい侵食にさらされグランドキャニオンのような落差１００ｍ以上の『かばち』と呼ばれる断崖になっています。

この播磨灘を西へ２０kmほど行くと流れもゆるくなり、海峡部から吹き上げられてきた砂がたまって、南北２０km、東西１０数km、深さ１０～３０ｍの海中大砂丘を形成しています。これが『海の穀倉地帯』とも言われる鹿の瀬で、林崎漁港の前からはるか小豆島を見とおす線上に連なる浅瀬の一部を指します。

昔、海面がもっと低かったころには、林村(現在の林崎)から小豆島まで続く浅瀬づたいに鹿が渡ったと伝えられ、これが鹿の瀬の名前の由来になったと言われています。

この鹿ノ瀬には大阪湾からリンや窒素を多く含んだ栄養豊かな海水が流れ込み、明石海峡を西に抜けると、急激に海中の崖を上がり、撹拌され、そこにプランクトンが発生し、あらゆる生物が集まり、イカナゴや明石ダコをはじめとする魚介類の宝庫になっています。

しかし、近年海砂の採取や神戸港沖の埋め立て、さらには明石海峡大橋の完成によって海流の流れが変化しその姿を変えつつあると言われています。事実、鹿ノ瀬での漁獲量は年々減少しています。

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