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誰でも簡単に美しい写真が撮ることができるようにカメラもずいぶん進歩しました。
それでは、美しい写真を撮る条件とは何でしょうか？
撮影者が選んだ被写体を状況に合わせた露出で最適な露光をする、という事でしょうか？
簡単に言えば、その場の雰囲気を限りなく現実に近い状態で１枚の紙に再現できれば、一応はきれいな写真と言えます。
それでは、芸術的に美しい写真はどうなのか？と言えば、構図（フレーミング）を工夫し光の加減を意図的にコントロールして明るくしたり、暗くしたり、あるいは背景をぼかしてみたりと、主要な被写体が引き立つようにいろいろな手法をつくし、見る人に感動を与えることの出来る写真が芸術作品と呼ばれます。
これにはカメラの技術はもとより芸術的なセンスも要求され、かなり難しいといえます。最終的には様々な手法を駆使して芸術的に美しいと言われる、あるいは見る人に感動を与えることの出来る写真を撮ることが目標です。 |
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カメラを選ぶ際、「高機能で各種マニュアル撮影のできるカメラを選ぶとよいでしょう」と言ったのには芸術的な作品を撮影する上でなくてはならない機能なのです。意図的に光の加減をコントロールするには、マニュアル撮影が不可欠となります。
写真とは、物体に反射した光をカメラのレンズを通して記録媒体に捉えて記録し、それを１枚の紙にプリントしたものをいいます。このときの光の加減を露出と言い、CCD、あるいはフィルムに光を捉えることを露光と言います。
フィルムカメラでは露出を、撮影（露光）、現像、引き伸ばし（焼き付け・プリント）と３回調整する事が出来ます。写真を撮影するときには、撮影後の現像、引き伸ばしの条件や状態までもイメージし、それらを考慮した上でフィルムを選び、露出を決めます。しかしそんな複雑な工程をイメージしながら撮影するのはプロの世界でのことです。一般的には露出は撮影（露光）時にすべてが決まってしまいます。
デジタルカメラにおいても、露出を調整する方法と機会は撮影時以外にもあります。それは画像処理ソフト（フォトレタッチソフト）を使うことによって、ある程度の調整が可能になっています。撮影後の写真を自分の思い通りに、露出や発色を変更することが出来るのもデジタル画像のおもしろさです。
画像処理ソフト（フォトレタッチソフト）の性能にもよりますが、フィルムカメラでは、現像、引き伸ばし（焼き付け・プリント）の際、露出（明度）調整ぐらいしかできませんが、デジタル画像はそれらに加え、ピントの調整、ホワイトバランスの調整、色調や階調の調整、部分的に光や色の階調の変更することなどの様々な調整が出来ます。ある程度の撮影時（露光時）の失敗を補うことも出来ます。また、写真を合成することも簡単に出来ます。
撮影後にいろいろな調整ができると言ったものの、極端に露出のはずれた写真ではどうにも出来ません。失敗写真をある程度は救えるにしても、最終的な写真の善し悪しの大部分が撮影時の露出（露光）で決まります。
フルオート、プログラムモードの場合、画面全体（ファインダーに移る範囲）の明るさを判断してカメラが自動的に露出を決めます。順光で画面上のコントラストにあまり大きな差がない場合にはこれできれいな写真を撮ることが出来ます。逆光時であってもある程度の補正をしてくれ失敗のない写真を撮ることが出来ますが、より美しい写真を撮影するには露出補正が必要になります。
写真を撮る基本はまず適正な露出で写真を撮ることです。そんなときに頼りになるのが、フルオート、プログラムモード、特殊撮影モード（シーン別プログラムAE）などの露出の自動設定機能です。 |
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| 撮影（露出）モード（シーン別プログラムAE）とは？ |
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写真を撮るときには、いつもいつも「はいチーズ」というような記念撮影ばかりではないでしょう。日常の生活の中だけを見ても様々な撮影シーンがあります。
たとえば、彼女が出来たばかりの時には、周りの風景がどんなに美しくても彼の目には彼女の顔しか写っていません。そんな彼の視線を写真で再現するのが「ポートレートモード」です。
ポートレートモードに設定したとき、カメラは絞り値を小さくしています。こうすることによってピントの合う範囲（被写界深度）を狭くし、背景をぼかすことによって主要な被写体を浮かび上がらせる効果が得られます。また人物が背景の光度に影響されないように人物に露出が合うように補正されます。
逆に、風景写真を撮りたい場合には「風景モード」を使います。これは近景から遠景までシャープにピントが合うように絞り値を大きくしています。
動きのある被写体を、ピッタリ止めて写真に写したい場合には「スポーツモード」を使います。スポーツモードではシャッター速度が速くなり、動いている被写体を止めて写真に写すことができます。
煌めく光の風景、つまり夜景を撮りたいときには「夜景モード」を使います。夜景モードではシャッター速度が遅くセットされ、弱い光を確実に捉えます。
このように写真を撮りたい目的（シーン）にあわせて、カメラが自動で露出を決定してくれるのが「撮影（露出）モード（シーン別プログラムAE）」です。そのときの状況に合わせて的確なモードを選択すれば、難しい写真も比較的簡単に失敗なく撮影できます。
最近では、あらゆる状況（シーン）に対応できるように、数多くの撮影モード（シーン別プログラムAE）が搭載された機種があります。ポートレート、マクロ、風景、夜景、スポーツ、水中などの各モード以外にも、それぞれが組み合わさったような撮影にも対応できるように、風景＆人物、夕日、夜景＆人物、花火、ビーチ＆スノーなど考え得るあらゆるシーンに対応できるようになってきました。 |
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| 多彩な撮影（露出）モード（シーン別プログラムAE）は必要か？ |
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実際コンパクトカメラを購入する上でどんなことに気をつけて選べばいいのでしょうか？
簡単・便利という面ではフルオートに勝るものはありませんが、花の写真、夜景の写真、子供の運動会や発表会の写真など、特殊な写真を撮りたいと思うときが必ずあります。このような場合にはフルオートのみのカメラでは役不足です。滅多に使わなくとも、豊富な機能を搭載している機種が何かと役に立ってくれます。
最近では、ポートレート、スポーツ、風景、接写、夜景などいろんなシーンにあわせて撮影できる特殊撮影モード（シーン別プログラムAE）の設定がたくさんできるようになった機種があります。
しかしカメラに慣れ、露出や被写界深度、レンズ特性のことが分かってくると、このような特殊撮影モードはあまり使わなくなってきます。というのも、特殊撮影モードでは細かい調整ができない場合が多く、かえって煩わしさを覚えてしまいます。
数ある特殊撮影モードですが、要は露出設定の違いなだけであって、絞り優先AEモード、シャッタースピード優先AEモードの２つのモードだけで事が足りてしまいます。これらのモードでその時々の条件によって設定を微妙に変更できるプログラムシフトの機能があれば、個性的な表現を強調した撮影をするには効果的です。
いろんなシーンに対応できることをうたい文句にした広告をよく目にしますが、特殊撮影モードの豊富さよりも、絞り優先AEモード、シャッタースピード優先AEモード、マニュアルAEモード、露出補正機能など自分で露出を決めることができる機能が搭載されている機種を選ぶと、いろいろと自分の目的にあった撮影ができ、写真を楽しむことができます。
コンパクトカメラの場合、マニュアルで設定できる機能が増えればカメラの値段は当然高くなってきます。
写真やカメラにあまり興味がなく、日常の記録や旅行の写真を手軽に簡単に撮りたいという目的や意志がはっきり決まっているのであれば、画素数と特殊撮影モードの多様性、値段の安さでカメラを選んでも後悔はないと思います。
しかし、「花の写真をきれいに撮りたい」、「きれいな夜景を撮りたい」と言ったように、少しでもカメラや写真を楽しむ気持ちがあれば値段が高くとも、高機能で各種マニュアル設定のできるカメラを選ぶとよいでしょう。
写真やカメラに興味があり、いい写真を撮りたいと言う場合に、高機能、マニュアルでの操作性、写真の描写性を突き詰めていくと、行き着くところは一眼レフなのですが、「写真撮影のためだけに出かけることができない人」にはやはり高機能コンパクトカメラは最善の選択肢です。 |
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| 「絞り優先AEモード」と「シャッター速度優先AEモード」は万能 |
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ポートレートモード、風景モード、夜景モードなどたくさんの撮影（露出）モードが用意されていても、それらのモードはすべて「絞り値」と「シャッター速度」の組み合わせで決まっています。この「絞り値」と「シャッター速度」の組み合わせを露出と言い、その組み合わせの中から、カメラが自動的に最適な露出（適正露出）を選ぶのが各種撮影（露出）モード（シーン別プログラムAE）です。
厳密には、撮影（露出）モードの違いは絞り値やシャッター速度の違いだけではなく、測光モード、ストロボ調光なども最適に設定が変更されます。それらをマニュアルで設定するには露出補正機能が必要になります。
つまり、カメラを選ぶ際、多彩な撮影（露出）モードを比較検討することは無意味なことであり、写真により自分らしさを表現したい場合には、絞り優先AEモード、シャッタースピード優先AEモード、マニュアルAEモード、露出補正機能、ストロボ調光機能は不可欠な機能です。
しかし、普段あまりカメラになじみがない場合や機動性を考えた場合には、マニュアル設定機能よりも、オートで撮影できる多彩な撮影（露出）モード（シーン別プログラムAE）は頼りがいのある存在です。
どのカメラを買うのか選択する場合、撮影（露出）モード（シーン別プログラムAE）は気になる項目ではありますが、絞り優先AEモード、シャッタースピード優先AEモード、マニュアルAEモード、露出補正機能、ストロボ調光機能のついたコンパクトカメラには、オートで撮影できる撮影モード（シーン別プログラムAE）の機能も豊富にあります。 |
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